女性ホルモンと睡眠の関係

睡眠薬と睡眠導入剤の違いは？

女性の多くの人も、不眠や睡眠障害で悩んでいます。実はその原因として考えられているのが女性ホルモンとの関係です。 女性ホルモンは思春期に分泌が急激に増えると言われています。
そのホルモンで鍵を握っているのが「エストロゲン（卵胞ホルモン）」「プロゲステロン（黄体ホルモン）」があります。
そして、20～30代でピークとなり、それ以降は卵巣の退化とともに、卵巣ホルモンの分泌が低下してしまいます。
また、月経周期や妊娠・出産などの女性のライフイベントでも、女性ホルモンの分泌量は大きく変化しているのです。このようなホルモンバランスの乱れは、男性にはなく、正に女性特有の症状でしょう。
このように女性ホルモンの分泌が周期的に変動するとともに、年齢でも変化してしまう女性にとって、男性と比較すると睡眠が不安定になりやすい傾向があるのです。
つまり、月経や妊娠・出産、更年期などに伴う睡眠障害というのは、女性特有のものであると言えます。

月経と睡眠

女性の性周期は、卵胞ホルモン（エストロゲン）と黄体ホルモン（プロゲステロン）という、２つの女性ホルモンによってコントロールされています。
通常は、セロトニンやメラトニンといったホルモンが、睡眠には重要なのですが、女性ホルモンの一種であるこれらのホルモンは、眠気を抑えたり、眠気を進めたりなど睡眠の中枢にも大きな役割を果たしているホルモンにもなっています。
特に、排卵から月経直前にかけて黄体ホルモンが分泌されると、夜間の身体の内部体温の下がりが悪くなるので、眠りの質が低下してしまいます。
睡眠のポイントとしては、体温の調整というのは非常に重要です。通常の体温に比べ、睡眠中は体温が低下することが分かっています。この体温の変化によって睡眠の質が変わってきます。
ホルモンバランスの異常によって、体温調節が行えず、その結果として、睡眠の質が低下してしまうのです。つまり月経直前は、眠る時間が変わらなくても眠りそのものが浅く、深い睡眠（深睡眠）に入る時間がどんどん短くなるのです。
またた、黄体ホルモンは日中の眠気を誘う作用があるといわれています。
月経前になると日中の眠気や不眠、頭痛やイライラなど心身の不調を訴える女性は多くいます。こうした女性ホルモンの変化と睡眠の関係も要因としてあることを知っておきましょう。
男性の方も、このような女性事情を知ることで、対応が変わってくると思いますよ。

更年期と睡眠障害

多くの女性は、40代後半から50代前半に閉経します。閉経後は女性ホルモンの一種である卵胞ホルモン（エストロゲン）の分泌は減少してしまいます。卵胞ホルモンが減少すると、心や体に色々な不調をきたすようになります。
この閉経を挟んだ１０年間くらいを「更年期」といいます。
更年期に入ると色々な症状が現れてきます。このような症状を総称して「更年期障害」と呼びます。
この更年期障害の症状の一つに不眠症の一種である入眠障害の症状が現れることが多くあるのです。そして、この更年期障害と睡眠障害の関連として挙げられるのが、体温調整であることが多くあります。
当然更年期障害というのは一生続く病気ではなく一時的な病気になります。
その為、更年期によるホルモンバランスの異常が原因で生じている不眠症であれば、一時的な物になる可能性あります。
ですが、長年不眠症に悩んでしまうと、更年期が終わったとしても、結果的に不眠症は治らないといった症状が起こりえます。つまり、慢性的な不眠症が体に定着してしまうわけです。このような状態では、体の中の体内時計とも壊れてしまっているので、元の睡眠に戻すとなると大変です。
ですので、その期間を睡眠サプリメントやグリシンサプリメントを使用していくというのも一つの解消法であると思います。